2024, Sound Installation

BORDER

本展「BORDER」は、作家である小鷹が、北朝鮮の陸路の国境を越えられなかった体験と、パプアニューギニアの国境を運良く越えられた二つの実体験が基になっている。

事前にネット上のとある場所で24時間限定公開したE-VISAを取得した鑑賞者とそれを持っていない鑑賞者。両者は差別化され、会場内の進めるエリアや鑑賞できる作品が異なる。展示会場では作家本人による会場案内が全ての鑑賞者に対しておこなわれるが、同一の作品であっても異なる説明が実施され、配布される会場案内図も異なるものが渡される。

本展会場にはBORDERと題された「架空の国境」が設置。Level.1では全ての鑑賞者が閲覧を許され、Level.1とLevel.2の間には全てのものが滞在できない無国家地帯、そしてLevel.2はE-VISA所有者のみ立ち入りを許可された特別許可区域に設定されている。

E-VISAを持っていない人は、多種多様な行動を見せた。諦めてすぐ帰る人、E-VISAはないけど入れてくれと懇願する人、E-VISAを所持する人が来るまで待ち、来たらコピーしてもらう人、お金(賄賂)払って入ろうとする人、自分で偽造E-VISAを作って入ろうとする人、監視員の目を盗んで国境を強行突破する人など。どんな方法であれ、国境を越えたものだけが、奥にある3作品、「平和のためのモニュメント」「愛の泉」「■■■の音」を鑑賞することができた。実際にアフリカや中東の国境では、正規の方法で突破するのは非常に難易度が高いことが多い。現地では邪道だが抜け道こそが現実的な正攻法になっていることがある。
BORDERとは一体何なのか。朝鮮問題、パレスチナ、ウクライナ。
本展を通して、国家、領土、そして個人の在り方を再検証していく。

CREDIT

小鷹拓郎 個展
「BORDER」

会期:2024年3月22日(金)~3月24日(日)
時間:10:00-18:00(最終日3/24のみ16時まで)
料金:無料(一部の展示作品のみ事前にE-VISAを取得し、会場での提示が必要)
助成:公益財団法人 アイスタイル芸術スポーツ振興財団
協力:新潟市芸術創造村・国際青少年センター ゆいぽーと、ニュースナック四ツ目長屋、Spore Spawn、他。
会場: 新潟市芸術創造村・国際青少年センター ゆいぽーと 1Fギャラリー
住所: 〒951-8102 新潟市中央区二葉町2丁目5932番地7 (旧二葉中学校)
https://www.yui-port.com/

関連イベント1:SPORE SPAWNによるパフォーマンスイベント「融合」
ゲスト:SPORE SPAWN(ノイズミュージシャン)
日時:2024年3月23日16時スタート
料金:無料
会場:展示会場(新潟ゆいぽーと1Fギャラリー)

関連イベント2:小鷹拓郎トークショー in 四ツ目長屋
日時:2024年3月23日19時スタート
会場:新潟ニュースナック四ツ目長屋